黄金の華の秘密

「雨乞い師の話」(リヒャルト・ヴィルヘルム)
たいへんな旱魃があった。
何ヶ月もの間、一滴の雨も降らず、状況は深刻であった。
カトリック教徒たちは行列をし、プロテスタントたちはお祈りをし、そして、中国人は線香をたき、銃を撃って旱魃を起こしている悪霊たちを威嚇したが、何の効果もなかった。
最後に、ある中国人が言った。「雨乞い師を呼んでこよう。」
そこで、別の地域から、しわだらけの老人が呼ばれてやって来た。老人は、静かな小さな家を貸してくれとだけ頼み、その家の中に閉じこもってしまった。
四日目になると、雲が集まってきて、たいへんな吹雪になった。雪など降るような季節ではなかったにもかかわらず大量の雪が降った。
町中は、すばらしい雨乞い師の噂でもちきりとなった。そこで、出かけていって、その老人に会い、どんなことをしたのかとたずねた。
「彼らはあなたのことを雨乞い師と呼んでいます。あなたがどのようにして雪を降らせたのか、教えていただけますか。」
すると、その小柄な中国人はこういった。
「私は雪を降らせたりはしません。私は関係ありません。」
「ではこの三日間、あなたは何をしていたのですか。」
「ああ、そのことなら説明できます。私は別の地方からここへやってきたのですが、そこでは、万事が秩序だっていたのです。ところがここの人たちは秩序からはずれていて、天の命じているようになっていないのですよ。
つまり、この地域全体が道(タオ) の中にないというわけです。ですから、私も秩序の乱れた地域にいるわけで、そのために私は物事の自然な秩序の中にいないという状態になってしまったわけです。そこで私は三日間、私が道にかえって、自然に雨がやってくるまで、待っていなくてはならなかったというわけです。」


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雨を降らせるために雨乞いをする必要はないのだ。
そういうことが分かっていないヤツのことを「ボンクラ」というのだ。
どこかの国のボンクラ総理には、漫画を読む暇があるのなら、むしろ「ユング」を読むことをお勧めする。



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