会社帰りの日比谷線、車内で女性二人の会話を聞くとも無く聞いていると、「バイオリンが云々」と聞こえて、またぞろ妄想が沸いてくる。
知り合いのバイオリンを拝借する。弾けるのかと聞くので、何を失敬な、君、我輩はこうみえても昔は「お笑い」を目指していたのだ。「お笑い?」「そうともさ」
「あ~あ、やんなちゃった。あ~あ おどろいた」
知り合いは怒って、その楽器は、そういう風に胸の前で構えて爪弾くモンではないなどと、堅苦しい事をヌカす。わかっておるわ、諧謔を解せぬのか君は。単なるシャレではないか。
こうだろ?こう、肩の所にこう乗せて、頬で挟んで、この弓でもってこういう風に、この、こういう風に弾けば良いのであろう?
「あ~あ、やんなちゃった。あ~あ おどろいた」
何?バイオリンで牧伸ニはやめろ?最前から、シャレだとそう言っておるではないか。詰まらんヤツだ。
・・・・・・・・・
思わずニヤニヤ笑いが湧いてくる。
ストラディバリでやってみたい。
裏声で歌へ君が代 | |
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丸谷 才一
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