霞ヶ関より高いんだ。」
という歌が、以前持っていたカセットブックに収録されていた。（カセットブック、今となっては、何と懐かしい響き。）
歌っていたのは、メジャーデビュー前のカールスモーキー石井、収録名義は米米クラブ。何というカセットブックだったか、名前は忘れたけれど。H.B.G.B.だったかな、まぁ、取りあえず米米クラブのことはどうでもいいや。カセットブック自体、ずっと前にヤフオクで売ってしまったし。
東京タワーの展望台には、数年前に一度だけ昇った。床に一箇所、小さくくり抜いてある所があって、分厚いガラス越しに下が覗けるようになっていた。高所恐怖症気味なので、そんなもんでも、足がすくんだ。
東京に引っ越してきて、東京タワーは電車の窓越しに一度だけ目にした。その時は、天気が悪く、タワーの上部には雲がかかっていた。東京の建物の中では、もはやそれほど高い存在じゃ無いはずなのに、それでも雲がかかるんだ、と妙に感心をした。

東京タワーは男のシンボルだとして、東京のシンボルは今でも東京タワーなのだろうか。
東京に越しては来たものの、いまいち東京に住んでいるという実感が湧かない。朝晩の通勤時の人の多さはイヤというほど分かったが、人がやたら多い以外は、福岡と大差はない。どこへ出かければ、東京らしさを実感できるのか。やはり東京タワーなのだろうか。
そういえば、以前、東京タワーのイメージビデオなるものを持っていたことがあったのを思い出した。（笑　俺は何で、あんなものを持っていたのか。自分で買ったのは確かなのだが、ろくに観た覚えが無い。あれはどうしたろう。やっぱりヤフオクで売っ払ったのじゃなかったかしら。
もう一つ思い出した。カセットブックには、たしかもう１曲、デビュー前の米米クラブの曲が入っていたのだ。次のような曲である。
「好きな音楽、キャバレーヴォルテール。俺の趣味は人とは違うんだ。ア、バンバンバン、ア、バンバンバン。アバンギャルドでぇ決めてやるぅうぜぇ。」
キャバレーヴォルテールを知らない人には、意味不明な歌である。やっぱ、米米クラブはどうでもいいや。