ファンタジーの効用

スクランブル交差点で、自分が行きたい方向に行けたためしがありません。
ヒロシです。
人混みが苦手だ。人いきれがどうとか、人が多いと人酔いして、とかいう人がいるが、俺の場合は特にそういうことはなくて、単に、なかなか自分が思うように前に進めないのが嫌だ、という理由だ。
元々、普通にしてても他人の数倍のスピードで歩く上に、せっかちなので、なかなか前に進まないとイライラしてくるのだ。精神衛生上よろしくない。
あまりに人混みの動きが遅々としていると、つい、モッシュをかましてやろうかと思ってしまう。
普段の生活で一番人が多い場所といえば、俺の場合駅なのだが、駅の階段は普通、昇り方向と下り方向が分かれているものだが、時々これを逆行してくるバカがいる。困ったものだ。
下を向いて歩いている奴もいれば、携帯電話の画面を見ながら歩いている奴までいる。歩く時はちゃんと前を見ろ、前を。
こういう奴には、すれ違い様、思いっきりラリアートをかましてやることにしている。
というようなことは、実際には出来ないので、こういう輩には想像の上でラリアートをかまして、溜飲を下げている。


という風に書くと、なんだか、いかにもキレやすいおじさんのようで危ないが、本当の俺はいたって温厚な、ヤギのような性格なのである、メェエェエエエ。
とはいえ、やはり頭にくる時は頭にくるのであって、しかし、それでいちいち怒っていては身がもたないので、そういう時は自分で気分をコントロールすることにしている。
ここで効くのが、「妄想」、いわゆる、ファンタジーという奴だ。
たとえば、人混みに飲み込まれてなかなか前に進まずイライラしている時には、こう想像してみたりするのだ。
これが、全員全裸だったら、と。
老若男女、男も女も、老いも若きも、全員マッパなんだぜ。あっはっはっは。単に服を着てないだけで、カバンは手に提げてたり、革靴は履いてたりするんだけどな。あっはっはっは。て、待てよ、革靴履いてちゃ、マッパとはいえないか。て、まぁ、そう堅いこと言うなよな。あっはっはっはっはっはっはっは。
で、あれだ、そんな老若男女が皆マッパで押し合いへし合いしてたら、もうエライことですよ、ねえ。特に男はね。変化が如実で。
ぷ。
と、今朝もそういう想像をしているうちについ一人ニヤニヤしてしまう、俺。47歳独身ヨメ募集中。

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