「妖怪ウォッチ」とユング心理学

「妖怪ウォッチ」というアニメが子どもたちに大人気で、グッズも爆発的に売れていると聞いてはいたが、普段アニメはあまり観ないこともあって、どんな話なのかということには全然興味を持っていなかった。

しかし、ハフィントン・ポストに掲載されていた小出遥子さんの「アニメ『妖怪ウォッチ』は、平和な未来へのヒントに満ちている」という記事をふと眼にして驚いた。(以下、勝手に一部引用させてもらう。)

(ここから引用)
彼は、たまたま行き会った、少しばかり迷惑な出来事を引き起こす妖怪を、できるだけ暴力的でない方法で「どうにかしていく」だけ。(これについては後述。)そして最後には妖怪と「友達」になってしまう。妖怪たちは、「やっつける」とか「服従させる」べき対象ではなく、「友達になる」べき相手として、ここでは捉えられているのだ。
(中略)
「友達」になる前は、単に迷惑なだけだったそれぞれの妖怪たちの特性も、いざ主人公に呼び出されて他の妖怪と対峙するときには、むしろ「便利なもの」「ありがたいもの」としてちゃんと敬われるようになる。同じ特性でも、光の当て方によって、短所にも長所にもなる。それをうまく使うことが、自分のためにも相手(妖怪)のためにもなるのだ。
(ここまで引用)

え?これって、もしかしたらアレなんじゃないの?




有名なスイスの精神科医・心理学者ユングが創始した分析心理学、いわゆるユング心理学の中でも多くのカウンセラーが採用するのが「シャドウ(影)」の(統合)理論。

自分が受け入れがたい感情、欠点等は、受け入れずに心の奥底(いわゆる無意識)の中に押し込んで忘れてしまいがちだが、それは消えてしまったわけではなく、しっかりと無意識の中に存在し続けて(要するに、これが影(シャドウ))、ふとしたはずみに表面に出てきて本体である「自分」に反撃してくる。

自分が苦手な相手、嫌いな相手というのは、自分の嫌な面を持っており、自分の中の「影」が刺激されてその相手に無意識のうちに、自分の影のイメージを投影してしまっている。しかし、この自分の中にある嫌な面、否定的な面を知り、それを直視し、肯定的な部分を見出し、今まで否定していたものを、自分の中に組み入れ統合していくことによって人間性が豊かになり、行動パターンも拡大していく。

「妖怪ウォッチ」の中で行われていることって、まさしくコレなんじゃないか?
こんな深いテーマを持ったアニメだったのか。

こういうモノもあった。 → 『妖怪ウォッチ』が子供社会を救う? ~ 問題の可視化、許しと共存 ~

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