ふたつのD坂

江戸川乱歩の初期の短編に「D坂の殺人事件」という作品がある。このD坂というのを、俺は長いこと、「道玄坂」のことだと思っていた。東京でD坂というと、それぐらいしか思い浮かばなかったのだ。といっても、その頃は道玄坂を実際に知っていたわけではなく、海援隊(武田鉄也のアレ)の歌の歌詞を通じて知っていただけなのだが。
だいぶ経ってから、実はD坂というのは「道玄坂」ではなく、「団子坂」のことなのだと知った。
それ以来、ずっと「団子坂」がどういうところなのか気になっていた。今日、その「団子坂」に行って来た。


しかし・・・・・単なる短い、何の変哲も無い坂だった。とほほほ。
まぁ、当たり前か。
果たして、この坂のどこに、事件の舞台となる古本屋や「私」と「明智小五郎」がコーヒーを飲んだという喫茶があったのか。まぁ、その辺りは乱歩の創作なのだろうけれど。(一応、団子坂下のあたりに喫茶店があるにはあった。関係ないだろうけど。)
千駄木で、ちょっと面白そうな古本屋を発見した。これが、今回の団子坂探訪の収穫か。
※団子坂:東京都文京区千駄木二丁目と三丁目の境、森鴎外の観潮楼跡(現区立鴎外記念本郷図書館)前から不忍通りに下る坂
※作家恩田陸は「新・D坂の殺人事件」という作品を書いているが、こちらのD坂は渋谷の道玄坂のことである。

D坂の殺人事件
江戸川 乱歩

春陽堂書店 1987-06
売り上げランキング 221,254

おすすめ平均
江戸川乱歩世界に浸るのに、ぴったり
名作揃い

Amazonで詳しく見る  by G-Tools

象と耳鳴り
恩田 陸

祥伝社 1999-10
売り上げランキング 78,375

おすすめ平均
恩田版安楽椅子探偵物の白眉。
「六番目の小夜子」も是非読んで!
力のこもった短編集

Amazonで詳しく見る  by G-Tools

※「新・D坂の殺人事件」収録

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です