「怪文書」の家

「落書きの家」― 家の壁面に書かれた怪文書 http://tocana.jp/2015/12/post_8189.html

以前、福岡で自転車屋の裏のアパートに住んでいた頃、自転車屋の反対の側は一軒家で、婆さんが一人で住んでいた。

ある日、その家の勝手口に何やら何枚か張り紙がしてあるのに気がついた。手書きの下手くそな字で書き込みがしてある。

曰く、「どこそこの歯医者が自分の留守中に家に勝手に上がり込んで浴槽で放尿している云々」、「鏡台の引き出しから貴金属のたぐいを盗み出している云々」




いわゆる電波系の人なのか、それとも老人特有のいわゆる譫妄(せんもう)という奴なのか、何にしても尋常ではない。時々見かけるばあさんはといえば極々普通の人そうなのに、である。ちなみにその家の玄関の上辺りには民生委員の目印が貼ってあった。この人が果たして民生委員で大丈夫だったのか?

おまけに驚いたことには、手書きの張り紙だけではなく、「歯医者に自分の家の合鍵を作って渡してくれるな」という趣旨の、鍵屋さんに向けてのメッセージを刻印したプレートまで貼ってあったことだ。ちゃんと刻印してあるのだから、どこかの業者に発注したのに違いないが、その業者はどう思っただろう。(そもそも自分の家の勝手口に鍵屋さんに向けたメッセージを貼りだしても無意味だと思うのだが・・・)

何年かしてその一軒家は取り壊されて駐車場になったが、あの婆さん、その後どうしたかなぁ。まぁ、もう20年以上前の話なのでとっくに亡くなっているとは思うが。


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