ギャビン・ライアル(菊池光訳)「深夜プラス1」(ハヤカワ・ミステリ文庫)を再読してみた。
再読というか、以前読み始めた時には最初の方で挫折して、そのまま処分してしまったのだけれども、最近また何だか気になって中古本をネットで買って再挑戦してみた。
最近はそうでもないのだが、昔の翻訳物というのは一種独特の読みにくさというのか、読み下しにくい、日本語としての不自然さというのかそういうものがあって(飽くまで個人的感想です)あまり好きではなかった。
この「深夜プラス1」も、会話以外の部分(いわゆる「地の文」)はともかく、会話で「のだ」を多用してあるのが気になる。(普通話すときに「のだ」なんて言い方する?)
フリーランスのエージェントとガンマンのコンビが殺し屋と警察双方に追われる実業家をフランスからルクセンブルクまで護送する話。そして、その護送には時間制限あり。これが、要するに「深夜プラス1」なわけだ。
乱暴な言い方をすると、ストリー自体に面白みがあるわけではない。一応ミステリーのジャンルでありながら、謎解きの面白みがあるわけでもない。(と、個人的には感じる。一応、ミステリー的な「謎」はあるにはあるのだが)
田中光二氏は解説で「(すぐれたエンターテインメントの)その精緻な味わいを楽しむためには、繰り返し読む必要がある」と書かれているのだが、本当にそうなのだろうか?取り敢えず、現在のところは他にも溜まっている本があるので、まずはそっちを片付ける。しばらくして、再読してみたらまた感じが違うのかしら?
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