1980年代の始めの頃だったか、何だか音楽を聴くのが億劫であまり聴かない時期があった。
パンク・ロックを受け継ぐ形でポスト・パンクとかニューウェイブとかいった音楽が出てきた頃だ。ポスト・パンクやニューウェイブが肌に合わなかったのか、たまたまそれが同じ時期だったのかは分からないが、とにかくそういうわけでその時期の音楽というのはあまり聴いたことがない。
当然、全く音楽を聴かないと決めていたわけではないので、多少は聴いていたし、バンド名ぐらいは知っている。その当時人気だったバンドについて詳しくないのだ。
今のように聴きたいと思ったらネットで検索すれば大抵の音源は簡単に発見できる時代ではない(便利な時代になったもんだ。若い頃にネットがあったら日がな一日あれこれ探しまわって聴きまくっていたに違いない)、聴きたいと思ったら失敗覚悟で身銭を切ってディスク(当時はまだアナログ)を買うか、知り合いに借りるしか無い。周りにパンクやニューウェイブを聴いているような友達もいなかった。
聴かないのだが、活字は好きなので音楽雑誌はよく読んでいた。当時買っていたのは「FOOL’S MATE」というプログレッシブ・ロックを専門に扱う雑誌だった。「FOOL’S MATE」は、その後、ニューウェイブを扱うようになり、やがて2つに分裂、片方はクラブカルチャー誌、もう一方はヴィジュアル系ロック専門誌になったが、どちらにしろついていけないので読むのはやめた。「FOOL’S MATE」がニューウェイブを取り上げていた頃に目にしたのが「ジョイ・ディビジョン(JOY DIVISION)」だった。
ラジオでちょっと耳にしたことはあったが、「何だか暗いバンドだな」ぐらいの印象しかなかった。その後、ボーカルのイアン・カーティスという男が自殺して、残ったメンバーが「ニュー・オーダー(NEW ORDER)」というバンドを作ったことは聞いていたが、相変わらず興味がなかったので音を聴いたことはなかった。
何だ、こんなカッコいい音を出すバンドだったのね。と、今さらながら石野卓球のリミックス経由で初めて知る。でも、リミックスよりもオリジナルの方が断然カッコいいよ。
※JOY DIVISIONというバンド名は、ナチスドイツの「慰安所」という意味で、NEW ORDERも同じくナチスの「新秩序」から。(New Orderのバーナード・サムナーはバンド名に政治的な意図はない、と説明している。)
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